CraneScience

事業内容Approach

本質をとらえ、価値を見出す
そしてさらなる創出へと導きます

事業内容

研究開発事業

口腔領域から全身の、さまざまな課題解決に向けて、グローバルな視点から研究開発事業を進めています

研究開発事業 5つの主軸

超高齢社会が深刻化する現在、口腔を取り巻くさまざまな課題において、口腔機能・唾液腺・ストレス・免疫・抗加齢の5つの要素に着目。
株式会社クレインサイエンスが取り組むべき研究開発事業の主軸としています。

研究開発事業

研究開発のパートナーシップ

パートナー企業様と共に、課題解決に向けたプロジェクトを策定。
株式会社クレインサイエンスでは、実験病理学・臨床医学の視点から科学的検証を行い、製品や機器、システムの研究開発を推進しています。

パートナーシップ

研究開発実例

研究開発

歌唱と⾳楽によるメンタルヘルス改善効果の検討や
IT を活⽤した診断・治療システムの確⽴とアプリの開発

株式会社第一興商、一般社団法人日本音楽健康協会 様

ストレス社会における歌唱と⾳楽の効果を検証し、その成果を導⼊したAIベースのシステム端末を開発。
店舗や企業、アプリ使用の個⼈を対象とし、ストレスへの対処法の普及を目的とした開発プロジェクトが進行しています。
レジャー産業としてのカラオケから、健康(介護)市場を経て、医療市場への展開を⽬指します。

Music Medicine Project

⾳楽の効果
研究開発

飴・ガム・グミ・タブレットによる口腔機能向上プロジェクト

国内大手製菓メーカー 様

5つの口腔機能(咀嚼・嚥下・構音・唾液・感覚)に着目し、唾液分泌促進による口臭抑制、口腔機能の向上を目的とした飴・ガム・グミ・タブレットの開発を共同で行っています。

株式会社クレインサイエンスは、複数の国内大手製菓メーカーのアドバイザリーボードを務めています。

非遠心性サトウキビ糖に含まれるポリフェノールが唾液分泌に及ぼす影響Effects of polyphenols in non-centrifugal cane sugar on saliva secretion: in vitro and in vivo experiments and a randomized controlled trialSupriya et al. J Clin Biochem Nutr. 2023.

黒糖の健康的価値に着目した共同研究では、黒糖の摂取で唾液分泌促進効果を実証し、新たな商品開発への期待も高まっています。老化はお口から 黒糖が健康寿命を延ばす!〜黒糖が老化を防ぐ!?商品開発担当者が、 口腔領域の専門家と共同研究〜

5つの口腔機能
研究開発

重炭酸温浴の血行促進改善プロジェクト

株式会社ホットアルバム炭酸泉タブレット 様

重炭酸温浴剤を使用した検証において、マウス血管内皮の一酸化窒素(NO)濃度の上昇を認め、ヒトでも血管拡張作用による血流増加を明らかにし、国際誌(Scientific Reports)に発表しました。The effects of bathing in neutral bicarbonate ion waterYamazaki et al. Sci Rep. 2021.HOT TAB プレスリリース(PDF)

重炭酸温浴効果の検討の第2弾として、重炭酸温浴が睡眠、精神的ストレス、免疫機能に及ぼす影響を検討し、それら全てに対し改善効果が認められたことを報告しました。Evaluation of the benefits of neutral bicarbonate ionized water baths in an open-label, randomized, crossover trialUshikoshi-Nakayama et al. Sci Rep. 2024.

重炭酸温浴剤
研究開発

口腔機能の改善を目指したコエンザイムQ10の効果の検討

カネカユアヘルスケア株式会社 様

口腔機能の低下(オーラルフレイル)は全身的な身体機能の衰え(フレイル)の前段階と位置付けられています。
そこで、生体内コエンザイムQ10量が、加齢により減少する点に着目。
唾液分泌、咀嚼、嚥下、口腔感覚などに関わる口腔の機能低下を予防するため、コエンザイムQ10による口腔機能改善プロジェクトを実施しました。

このプロジェクトにおいて、唾液分泌障害の患者や健常者に対する、コエンザイムQ10の唾液分泌促進作用と、その作用機序を検討し、コエンザイムQ10摂取群で咀嚼筋を介した咬合力が増加傾向を示すことや、唾液分泌のみならず、摂食嚥下機能が強化され、口腔機能の維持やオーラルフレイルの予防に有用であることを報告しました。※下記データ参照

この知見を活かし、還元型コエンザイムQ10を機能性関与成分とした、機能性表示食品の開発が行われました。
現在では、唾液量の維持をはじめ、健康をサポートする製品として、広く市場に浸透し、販売されています。還元型CoQ10を機能性関与成分とした機能性表示食品(PDF)

還元型コエンザイムQ10

再生医療の推進

基礎から臨床への架け橋
再生医療プロジェクトの推進・支援を行っています

再生医療を臨床の場へ

株式会社クレインサイエンスでは、大学の研究室や医療機関との業務提携(受託研究)により、再生医療研究の推進・支援を行っています。
現在進行中の再生医療プロジェクトにおいても、その研究成果が認められ、基礎から臨床への応用が期待されています。

業務提携

進行中の主な再生医療プロジェクト

再生医療推進

臓器オルガノイドによる再生医療プロジェクト

昭和大学歯学部 口腔病態診断科学講座 口腔病理学部門 美島 健二 教授

現在進行中の、傷害された唾液腺に対する、オルガノイドを用いた再生医療プロジェクトは、唾液腺の病変の解明のみならず、創薬や再生医療への、次なるアプローチに役立つ研究として注目されています。

これまでのES細胞やiPS細胞を用いた唾液腺細胞の誘導に関する報告とは異なり、3次元的に機能を有する唾液腺組織を誘導したもので、本研究により唾液腺原基の形成に重要な2つの遺伝子(Sox9, Foxc1)が同定され、マウスES細胞より3次元的に唾液腺オルガノイドの作出が可能となりました。

近年、唾液分泌障害による口腔乾燥症(ドライマウス)患者の増加が指摘され、我が国における潜在的患者数は欧米における疫学調査から算出すると、約800万人から3,000万人と推定されています。
特に、難病であるシェーグレン症候群や頭頸部癌で放射線照射を受けた患者では、唾液を分泌する唾液腺が傷害されていることから重篤な唾液分泌障害が認められ、様々な身体的な困難をもたらすことが知られています。
このような背景から、ヒトiPS細胞からヒトの唾液腺に模倣した唾液腺オルガノイドの作製に成功しました。

Transplantation of side population cells restores the function of damaged exocrine glands through clusterinMishima et al. Stem Cells. 2012.
Generation of orthotopically functional salivary gland from embryonic stem cellsTanaka et al. Nat Commun. 2018.
Human induced pluripotent stem cell-derived salivary gland organoids model SARS-CoV-2 infection and replicationTanaka et al. Nat Cell Biol. 2022.
再生医療推進

脂肪幹細胞を用いた歯科インプラント治療の臨床研究

オーラル&マキシロフェイシャル ケアクリニック横浜 木津 康博 理事長

骨再生の分野では、骨髄や脂肪などから採取した間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell : MSC)を用いた組織再生の成果が報告されています。
特に、組織採取が行いやすい脂肪組織から抽出した自己脂肪幹細胞(adipose stem cells : ASCs)は、造骨細胞および血管新生細胞や種々の成長因子を豊富に含むことが示され、骨再生に有効と考えられています。
このプロジェクトでは、患者への負担が比較的少なく、安全性も高いとされる脂肪組織より分離したASCsによる、骨再生の可能性について取り組んでいます。

重度な顎骨萎縮症例における歯科インプラント治療では、顎堤上への骨増生である顎堤形成術を行う必要があります。
しかし、顎骨上に代用骨などでスペースを形成するだけでは、周囲組織からの骨芽細胞の十分な流入および分化は期待できないため、十分な骨再生は難しくなります。
そこで、ヒト顎骨に対して、ASCsを代用骨(CO3Ap)に混和することで、新生した微小血管を流入経路として周囲組織内のMSCを誘導し、骨再生に有利に作用する可能性を示唆しました。Retrospective Study on the Effect of Adipose Stem Cell Transplantation on Jaw Bone RegenerationKizu et al. Int J Implant Dent. 2024.

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