現在の超高齢社会では、従来型の医療からの転換が迫られており、老化による心身の衰えを防ぎ、生活の質（QOL）を高く保ちながら、社会的な生産性を維持することが求められています。

これまでの医学・歯学は、臓器別や診療科に細分化され、特化することで発展してきましたが、これからの医療は、体全体を視野に入れ、脳・骨・目・肌・筋肉・血管・口腔などから思考に至るまで、全身を捉える横断的な対処が重要であり、「均質な老化」を目標とするためのアプローチが不可欠となります。

特に、味わう・飲む・話す…という、人間の根源的欲求を満たすだけでなく、喜怒哀楽を表現し、人らしく生きるために必要な「口腔の機能」を、どのように維持していくか、それが私たちの課題と捉えています。
抗加齢医学の視点からも、口腔機能の維持は、心身ともに快適な毎日を過ごすためには欠かせません。
「口の役割」の重要性を、広く社会に浸透させるべく日々挑戦を続け、健康長寿社会へのシフトチェンジに寄与したいと考えています。

最近では、ストレス社会において、口腔領域からの実践として、さまざまなストレス解消法が模索されています。
40年間に及ぶアカデミアで培ってきた知識や技術と共に、ドライマウスに代表される、口腔機能が低下した方々に寄り添ってきた臨床経験を、クレインサイエンスに集約し、社会に貢献していきます。
これからの私たちの活動に、ご期待下さい。

職 歴

1980 . 03日本大学歯学部 助手

1987 . 02米国スクリプス研究所 博士研究員

1993 . 01東京医科歯科大学 難治疾患研究所 助教授

1996 . 07徳島大学歯学部 助教授

2002 . 04鶴見大学歯学部 教授

2008 . 06鶴見大学歯学部附属病院 病院長

受 賞

1994 . 07日本リウマチ財団 奨励賞

2002 . 01財団法人康楽会 康楽賞

2002 . 10日本歯科基礎医学会 ライオン学術賞

2003 . 11日本病理学会 学術研究賞（A演説）

2011 . 09日本シェーグレン症候群学会賞

2018 . 112020年度 日本病理学賞（宿題報告）